nayoro_urawaのブログ

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建物総合管理で最初に確認することは?

建物管理の仕事を受けたときに確認しなければならないことがいくつかあります。

今回はそれをまとめたいと思います。

それは総合管理と各単体での受注で変わってきます。

 総合管理をメインとして記述したいと思います。

各設備の受注については別の記事で紹介します。

 

一番初めに確認すること

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私が総合管理を受注した場合に、一番初めに確認することは、

特定建築物であるかどうかの確認です。

それはなぜかというと?

必要な点検が出てくるからです。

特定建築物であるかどうかは別ブログでも記述しましたが、

特定建築物とは特定の用途に使用される延べ床面積が3000㎡以上

(学校の場合は8000㎡以上)ある建物のことを言います。

 ※特定の用途=興行場、集会場、百貨店、図書館、博物館、遊技場、美術館、店舗、事務所、学校など

で確認できます。

それと平行してやるのが、年間の点検工程表を作成することです。

これには作業員の確保と、専門業者への委託の関係があるからです。

専門業者への委託はまずは見積りをしてもらうことから始まります。

やはり複数取って、安いところにやってもらいたいという考えもあります。

業者を決定するのにも時間がかかってしまうので、

早急に年間工程表は作成しなければなりません。

建物管理をする上で必ず実施しなければならない点検がありますが、

それは法律で決められています。

 

注目する法律

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仕事の請負は入札で決まります。

入札する際には業務の仕様書から金額を決めますが、

そこにすべてが書かれているわけではありません。

「法律に準ずるように~」とか書かれているわけです。

なので仕事を受ける、入札に参加する上で、

プロとしてその方面に明るくなくてはなりませんね。

関係法令を確認してみましょう。

建築基準法

特定建築物点検や建築設備点検、防火設備点検に関係する法律です。

電気事業法

自家用電気工作物点検や非常用発電機設備点検に関する法律です。

消防法

消防設備点検に関する法律です。

水道法

水質検査や簡易水道検査、受水槽清掃に関する法律です。

ビル管理法

空気環境測定や水槽清掃に関する法律です。

大気汚染防止法

煤煙測定に関する法律です。

 

受注の形態について

受注の形態がいくつもあるということは、以前の記事でもご紹介しました。

どういうものがあるかというと、

①空調点検(エアコンや熱源機器)だけの受注

②環境衛生点検(空気環境測定や水質検査)だけの受注

③建築点検(特定建築物点検や建築設備点検)だけの受注

④消防設備点検だけの受注

⑤自家用電気工作物点検だけの受注

上記単体で入札になることもたくさんあるのです。

むしろこっちの方が多いかも... 

その場合はそれほど難しい仕事にはならないんです。

そりゃそうですよね、その設備だけ気にしていればいいんですから!

 

建物総合管理の難しさ

建物の総合管理として受注した場合は一気に難しくなります。

全ての点検を実施しなければなりませんし、

重ならないように点検日の調整もしなければなりません。

また、空調の点検をしつつも、他の点検に気を取られたり、

また気にしなければならない時も出てきます。

これがいくつも重なると、

最終的にはパニックになって頭がパンクしちゃいますねf(^_^;

建物全体を管理するという事はたくさんの設備について、

知っていなければないので、とても大変な仕事なんです。

施設によっては休館日が無い建物もあると思います。

その場合は運営しながら点検をしなければなりません。

一番悩むのは停電点検の日程ですね!

年に一回は必ず停電点検を実施しなければならないので仕方ないですね。

後は選任届けを提出しなければならないものも出てきます。

単体の入札の場合、選任関係は設置者が処理するので、

点検だけの仕事になるのが主です。

 

必要な届出について

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前項でも述べた通り、

総合管理の場合は届出を提出しなければならない場合があります。

押さえておきたい届出を書き出します。

届出には設置者(行政機関であれば都道府県知事)の印鑑が

必要になる物もあります。

押印には時間がかかりますので余裕を持った作成が必要になります。

建築物環境衛生管理技術者の選任

特定建築物だと選任が必要になります。

届出先は保健所で、選任から一ヶ月以内となっています。

新築現場の場合は居室の床面積も合わせて提出しなければならないので、

結構な手間になります。

電気主任技術者の選任

自家用電気工作物だと選任が必要になります。

届出先は保安監督部で、選任から遅滞なくとなっています。

合わせて保安規定の変更届も必要になります。

もし以前の業者から引き継ぐ場合は、前主任技術者の資料が必要となります。

危険物取扱者の選任

ガソリン・重油軽油などの危険物を

指定数量以上貯蔵してある建物において選任が必要になります。

届出先は所管の消防署となっています。

今はガス炊きの冷温水発生機が多いですが、

重油を燃料としている機器もあります。

大きい非常用発電機が設置されている建物や、

避難所に指定されている建物には貯蔵タンクがあると思いますので、

確認が必要となります。

防火管理者の選任

特定防火対象物で収容人数が30人以上、

非特定防火対象物で収容人数が50人以上、

収容人数が10人以上の自力で避難が困難な人がいる福祉施設の場合、

選任が必要となります。

届出先は所管の消防署で、選任から遅滞なくとなっています。

消防関係でいうと消防計画や自衛消防組織の作成、避難訓練の実施も

やらなければならない業務です。

公害防止管理者の選任

煤煙発生機器がある場合は選任が必要となります。

基本的に冷温水発生機や非常用発電機が該当する可能性があるので、

確認が必要となります。

公害防止統括管理者は選任から30日以内、

公害防止主任管理者は選任から60日以内に選任し、各自治体へ届け出ます。

 

最後に

建物の総合管理と行っても、その中身は細かい点検の集まりにすぎません。

落ち着いて一つ一つ片付けていけば失敗することは無いのです。

大事なのは年に数回やらなければならない点検や選任届けを

飛ばさないことです。

ですが、それも一番最初に点検表をまとめて毎月チェックしていけば

抜けもなくなるでしょう!

例え忘れていたとしても次月に回せば事なきを得ます。

厳密に点検月が決められている点検はほとんど無いので、

いくらでも取り返せます。

選任届けも期限が遅滞無くだったり、14日いないのものが多い!

もっとも大切なことは最初に点検回数の確認をする事

いつ実施するかを決めることです。

言い方を変えれば、きちんとした点検工程を作ることですね!

それさえ終わってしまえば、

月に一回点検するだけで仕事は終わったようなものです。

何も恐れることは無いですね。

 

 

 


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