湿度を上げる方法はすごく簡単なんです。
室温を下げれば湿度は上がります!
え?室温を下げれば湿度が上がる?
湿度が下がるの間違えじゃなくて?
そう思った方は、この記事を読む価値ありです!
乾燥を防ぐには加湿しかない!
記事を最後まで読めば、室温を下げれば湿度が上がる理由が分かります。
湿度が上がっても加湿されたわけではありません!
数字に惑わされることなく、乾燥を防ぐには加湿するしかありません!
相対湿度
湿度には絶対湿度と相対湿度があります。
絶対湿度とは、
湿り空気中に含まれる乾き空気1kgに対する水蒸気の重量割合の事
を言いますが、これは特に重要では無いので忘れてください。
この記事…というか生活する上で大事なのは相対湿度です。
一般的に言われている湿度とは、
相対湿度の事を言っているのはご存じですか?
相対湿度とは、
ある温度の空気の飽和水蒸気量に対する水分量の事
を言います。
湿度はパーセントで表示されています。
パーセントとは割合の事を意味しますが、一体なんの割合なんでしょうか?
空気はその温度によって含むことの出来る、
水分量の上限が決まっています。
これを飽和水蒸気量と言います。
その温度の飽和水蒸気量を100としたときの割合が相対湿度です。
例えば、飽和水蒸気量を100mlとすると、相対湿度が40%であれば、
空気中に40mlの水蒸気が溶け込んでいるという事です。
湿度を上げたければ室温を下げればいい
空気中の水分量が変わらなければ、
温度を下げれば相対湿度は上がり、温度が上がれば相対湿度は下がります。
今、室温25℃で湿度が40%あったとします。
25℃の空気が含むことの出来る水分量を100mlとすると、
湿度が40%なので空気中に40ml水分があることになります。
ここから室内を冷房して20℃にしたとします。
20℃の空気が含むことの出来る水分量を50mlとすると、
空気中に40mlの水分量があるので、湿度は80%ということになります。
これは分かりやすく数字をきれいにした例ですが、
実際に空気線図を見てみると分かりやすいです。
下図が空気線図で考えた場合です。
図のように室内の温湿度が25℃で40%であった場合。
室温を5℃下げます。
そうすると、あらビックリ!
湿度が40%から55%になりましたね!
空気線図は空気の状態を調べる時に使うものなので、正確な物です。
相対湿度を上げるなんて簡単なんですよ!
湿度が高くても乾燥する
えっ!でも冬場は寒くて湿度も低いよね?何で?
逆に夏場は暑くて湿度も高い…
ここまで読んでいただければ、何となく分かりますよね?
温度が高くても低くても空気中の水分量は変わりません。
極端な話10℃で湿度80%と30℃で湿度10%の空気中の水分量は変わらない
という事です。
水分量を変えるには、結露か加湿しかありません。
そして、一度下がった空気に含まれている水分量は、
結露によって大幅に失われています。
水分量が少ない状態で、空気の温度を上げるとどうなるか?
もうお分かりですよね?
相対湿度はどんどん下がって行きます。
冬場は気温が低いので水が蒸発しないんです。
そして空気中にある水分も結露によって失われていく。
なので空気中の水分が少なくなり相対湿度も低くなる。
夏場は気温が高いので水分が蒸発し、
空気中にたくさんの水分があることになります。
これが、冬は乾燥して夏はジメジメしている理由です。
加湿方法について
結局本当の意味で湿度を上げるには、加湿するしかありません。
加湿方式には蒸気(スチーム)式 、気化式、超音波式、
ハイブリッド(気化+ヒーター or 超音波+ヒーター)式があります。
蒸気(スチーム)式加湿
蒸気式加湿は、水を沸騰させその蒸気を空気中に飛ばすことにより、
加湿する仕組みです。
もっとも加湿能力に優れており、沸騰することにより除菌の効果もあります。
気化式加湿
気化式加湿は水を染み込ませたろ材に風を当て、
空気に水分を含ませるものです。
蒸気式よりは加湿能力は落ち、沸騰させないので除菌効果もありません。
超音波式加湿
超音波式加湿は、超音波振動により水を弾き細かい水滴にして、
空気中に飛ばす方式です。
除菌の効果は全くありません!
気化式のようにろ材に菌が引っかかることも無いので、
そのまま撒き散らすイメージです。
ハイブリッド式加湿
気化式と超音波式にヒーター加熱を加えることにより、
除菌効果を生み出したものです。
ビル管理法で定められている湿度
ビル管法で居室の湿度は40~70%と定められています。
もちろんこの湿度とは相対湿度の事を指します。
冬になると湿度との戦いになるわけですが、
数字的な相対湿度が欲しいなら、冷房すれば湿度は上がります。
でもさすがにそれは出来ませんよね?(^-^;
湿度を一定の数値に保つには、
密閉空間で加湿をし続けるしかありません!
加湿でウィルス対策
加湿をするとインフルエンザ予防になります。
湿度が高いとインフルエンザウィルスの生存率を著しく低下する
というのが分かっています。
あくまでインフルエンザウィルスに対しての見解です。
他のウィルスに対してはどうなのか?
加湿をすることによって、
空中浮遊し続けるウイルスを下に落とすことが出来ます。
空気中に水分が多いとウィルスやゴミに付着して、
自重が重くなり地面まで落ちるという仕組みです。
でもこれは乾けばまた浮遊するし、
人が通るなどで風が出ればまた浮遊します。
水分が多いところでウィルスの動きが悪くなる、
というのは間違いですね。
もしそうなら、ほとんどが水分の人間で繁殖するわけないですから…
加湿で得られる効果は、空中に浮遊するウィルスを減らし、
体内へ侵入するウィルスの量を減らすことです。
加湿についてのまとめ
いつも使っている湿度は相対湿度の事です。
相対湿度は空気の温度によって上限します。
一番加湿能力のある加湿器は蒸気(スチーム)式です。
冬のインフルエンザ対策として、加湿は大きな効果を得られます。
室内を適度な湿度に保ちましょう!