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【ビル管理の初歩】冷暖房の2トップ!ファンコイルユニットをマスターしよう

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「ファンコイルユニットっていまいち分かんないんだよね」

「エアコンとは違うの?」

「ファンコイルにはどんな故障があるの?」

 

こんな疑問を解決する記事になっています。

 

ファンコイルユニットは実は単純

ファンコイルユニットはエアコンよりもちょっと複雑です。

正確に言うと複雑に感じます。

家庭で一般的に使われているのはルームエアコンですから、ファンコイルユニットと聞いても「ナニソレ?」となるのは必然なんです。ですが、中身を見てみればエアコンよりも簡単に感じるでしょう!

この記事を読んでしっかり学んでいきましょうね。

これぐらいは知っておこう。

 

 

 

 

ファンコイルユニットとエアコンの見た目は同じ

部屋を暖房したい!冷房したい!

そんな時、皆さんはどうしていますか?

やっぱりエアコンを使ってますよね!

でもそれって本当にエアコンですか?

エアコンに見えてエアコンでは無い!それがファンコイルユニットです。

室内の冷暖房をしてくれる機器、

外観ではエアコンとファンコイルユニットの違いを見分けることはできません。

 

 

エアコンとファンコイルユニットの違いについて

エアコンとファンコイルユニットってどこが違うの?

私は最初、全く違いが分かりませんでした。

だって両方とも冷暖房できるじゃん!

何が違うか?

それは、

エアコン → 自分の力だけで冷暖房できる!

ファンコイルユニット → 自分の力だけで冷暖房できない!

 

ん?全然わからな~い!!

 

エアコン → 自らフロンガスを状態変化させ冷暖房する!

ファンコイルユニット → 他の機器で冷温水を作ってもらい、

             それに風を当てて冷暖房する!

 

んん~?まだわかんな~い!!!

 

エアコンがどういう風に空調しているかは、下記リンクを参照ください!

www.746urawa.com

一方、ファンコイルユニットの空調の仕方について説明します。 

 

ファンコイルの主要な機器

エアコンには室外機がありましたが、

ファンコイルユニット(以下ファンコイル)にはありません。

あるのは室内にある機器だけで、それにはファン、冷温水配管、熱交換器、フィルター等々が付いています。

 

 

ファンコイルはどうやって空調しているの?

上記の通り、

ファンコイル単体では風を出すだけで冷風温風を出すことはできません。

ファンコイルには冷温水配管と熱交換器があります。

冷温水配管に冷温水を流し、

熱交換器に風を当てることにより冷暖房できるようになるのです。

作る冷温水の温度は、建物によって様々ですが、

冷水:7℃

温水:60℃

です。

この温度の冷温水が流れる配管に風を当てれば、冷たい(暖かい)風が出てくるというわけです。

 

じゃあ冷温水はどうやって作っているか?

冷温水は冷温水発生機、チラー

温水はボイラーで作っています。

温水ボイラー ・・・ ガスを消費してを作る

冷温水発生機 ・・・ ガスを消費してを作る

チラー    ・・・ 電気を消費してを作る 

 

冷温水とありますが、同時に冷水も温水も作れるわけではありません。

夏場に冷水、冬場に温水を作るのが標準です。

冷温水発生機に関していえば、簡単に冷暖房を切替えることは出来ません。

自分で切替えるとなると、それ相応の知識と経験が必要となります。

 

 

作った冷温水はどうやってファンコイルまで運んでいるか?

ポンプでファンコイルまで運んでいます。

 

ファンコイルを運転して空調するには、

冷温水発生機のような熱源機器と冷温水を運ぶポンプが必要になるんですね。

 

※冷暖切替時の注意点※

ファンコイルで空調する場合、冷暖房を管理している機械が他にもあります。

それは中央監視装置です。

(※中央監視装置にシステム全体の制御を冷房・暖房に切替えられるポイントがあり、一見簡単に切替えられる思えますが、本当に理解している人が操作しないと冷暖房しなくなるので注意が必要です。)

 

ファンコイルに換気の機能はありません

エアコン同様、ファンコイルも部屋の空気を吸い込み暖め(冷やし)て吹き出します。

なので換気の機能はありません

人は酸素を取り入れ、二酸化炭素を排出します。

密閉空間では酸素濃度は薄くなり、二酸化炭素濃度が濃くなっていきます。

ファンコイルだけの部屋では換気が必要になります。

 

 

 

ファンコイルによくある故障

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建物管理をするのであれば、下記の故障対応は出来るようになりたいですね。

 

漏水

 ファンコイルに加湿器が付いているのを見たことがないので、

 漏水の原因は冷房時の結露水がうまく排水されていないか、

 冷温水配管からの漏れが考えられます。

 まれに、躯体から染み込んだ水が機器を伝って漏れてくる事もありますが、

 今回は機器からの漏水と考えます。

 結露水はエアコンと同じで細い配管を使用して外に捨てているので、

 これが詰まりやすい。

 水の通り道を掃除してあげればすぐに直ります。

 一方冷温水配管に亀裂が入ったことが原因の漏水は、

 直すのに時間がかかってしまうので、

 そこの系統だけバルブを閉めて水が流れないようにしましょう。

冷えない(温まらない)

 多いのはフィルターが詰まっていて、風が弱くなってしまっていること!

 風が弱いと冷風温風を感じることが出来ないので当然ですね。

 次に多いのが冷温水二方弁が動かず、冷温水が流れていないことが原因です。

 冷温水が流れないと冷暖房出来ないのは当然ですね。

 冷温水二方弁は消耗品であるので、いつかは壊れます。

 二方弁は弁体と電動駆動部(アクチュエータ)に分けられますが、

 ほとんどの故障がアクチュエータです。

 アクチュエータは簡単に替えられるので、チャレンジしてみましょう。

 もし難しいようであれば、

 親切なファンコイルには二方弁の他にバイパス弁(手動式)が付いているので、

 それを開けて応急処置しましょう。

 

空調出来ていない原因を探る手順

上記でもありますが

「ファンコイルから冷風温風が出ていない」

と言われたらどうするか?

冷温水二方弁を確認するのは、一番最後です。

確認する順番はこちらです。

順序①:熱源機器が運転され冷温水が作られているか確認する。

 冷温水発生機、チラー、ボイラー、どの機器があるかは分かりませんが、

 これらの機器が動いていないと冷温水を作ることが出来ません。

 まずは運転を確認し、冷温水の温度を確認しましょう。

順序②:冷温水ポンプが動いているか確認する。

 熱源機器で作られた冷温水をファンコイルまで送っているのが、

 冷温水ポンプです。

 この機器が動いていなくてもファンコイルは冷暖房することが出来ません。

 運転しているか確認しましょう。

順序③:冷温水ポンプの吐出圧力を確認する。

 冷温水ポンプが動いていても、冷温水が遅れていない場合があります。

 それはポンプ内に空気が入ってしまい、圧力が上がらない事があります。

 ポンプの運転を確認したら、吐出圧力も確認しましょう。

 圧力計が無い、若しくは故障中の場合は、

 クランプテスターで運転電流から判断するのも良いでしょう。

順序④:該当ファンコイルの系統バルブを確認する。

 点検後や修理後の為に冷温水バルブを閉めてそのままにしてあった。

 なんてことも無いとは言い切れないので、

 系統バルブが開いているか確認しましょう。

順序⑤:フィルター、冷温水二方弁を確認する。

 ファンコイルによくある故障で記述したので省略します。

 

 

【ビル管理の初歩】ファンコイルユニットまとめ

ファンコイルについて少しは理解いただけたでしょうか?

見た目はエアコンと区別がつきませんが、空調の仕方は全然違います。

壁についているリモコンを見れば、どちらか見当つくようになりますが、

大切なのはどのようなシステムで空調しているかを知ることです。

その理解が深まれば、適切な対処が出来るようになります。

エアコンはフロンガスの状態変化で空調している!室外機がある!

ファンコイルは、熱源機器で作った冷温水をポンプで運んで空調している!

これだけ知っているだけでもビル管理の初心者を卒業できるでしょう。

一般の方は、こんなこと知らないですからね…(^-^;

 

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